連結財務諸表

よく、年商100億円(連結)とか目にするかもしれませんが、これは、親会社と子会社と関連会社すべてを集めた企業集団全体の売り上げということになります。

子会社というのは、その対象となる会社の議決権の過半数を実質的に所有している場合、もしくは、過半数以下でも高比率の議決権を持ち、意思決定機関を支配しているという事実が認められる場合と規定されています。

以前のように、株式の50%以上(議決権の半数以上)を支配していれば子会社化できるというわけではありません。

子会社の業績の程度によって株式の売買を行い、一時的に持ち株を49%など50%以下に調整して連結外しを行って親会社の売上げを高めたりすることをなくすために持ち株比率で、というのはなくなりました。

関連会社も、以前でいえば20%以上の議決権を持っていれば関連会社化することができましたが、今は、A社がB社に対して実質的に影響を及ぼしていれば、B社を関連会社化できるようになりました。

連結財務諸表において、親会社と子会社の間で行われる、仕入や販売などのやりとりは相殺(そうさい)されます。

そのため、子会社に対してたくさん売ったとしても、子会社でたくさん在庫として残ってしまえば、親会社の売上げは多いように見えますが、全体では少なくなってしまいます。

また、親会社が子会社を支配した時点での、子会社株式(親会社資産)は、株主資本(子会社純資産)に相殺されますので、記載されません。

ただし、親会社に支配された後に、子会社が自ら利益を稼いでためてきた部分(子会社の株主資本の中で親会社持分でない部分)は、相殺はされず、連結財務諸表の純資産の部の株主資本の中に組み込まれます。

よって、連結財務諸表における純資産の株主資本の中には、親会社の株主資本と子会社の株主資本が混ざっていることになります。

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